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悪の教典を読んだ

51G3CO7NKWL._SS500_.jpg貴志 祐介さんの「悪の教典」(上・下)を読みました。
すごい面白い小説でした。

ジャンルはサイコ・ミステリーとでも言うんでしょうか?
学校に潜む人の姿をした化物がおりなす事件を描く物語ですが、その化け物の表現は実に巧み。なにがどう巧みかをここで言いたいんだけど、言うと微妙にネタバレしてその「巧みさ」が半減してしまうと思うので言いません。

ただ、とても身近な所にサイコパス(精神病質者:共感する心に乏しい人間)は当たり前にいて、その恐ろしさをここまで見事に描いた事ものはあまりみた事がありませんでした。

いままで、サイコパスが登場した物語というのは、それを自分たちとは住む世界の違う化け物的な描き方ばかりなのですが、これは全く違いました。


ずっと以前。
「羊たちの沈黙」がブームとなり、プロファイリングと言った言葉が席巻した時。「FBI心理分析官」という書籍がブームになったその時代。「FBI心理分析官」の著者ロバート・レスラーさん推薦という帯をひっさげて刊行された「診断名サイコパス-身近にひそむ異常人格者達-」という本がありました。

その本では、サイコパスと診断される「他者と共感する能力に著しく乏しい」人たちが取り合えげられていて、彼は別段殺人鬼とかいうわけではなく、単純に「他者と共感する能力に著しく乏しい」普通の人でしかなく、当たり前にその辺りにいる。そして彼らは概ね高い知能を有し、普通の人の倫理構造が違う事も合いまり犯罪に手に染めた場合手が着けられなくなる。という事が延々と語られていました。

その本で描き示されていたいわゆる「サイコパス」をここまで見事に描いた小説も中々みない気がします。


色んな常識を覆す素晴らしい小説でした。

ぜひ!

悪の教典 上

悪の教典 下


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